キヤノン IXY 650 mと、日常を切り取る小さなまなざし

2025年9月13日

スマートフォンで写真を撮ることが当たり前になってから、コンパクトデジタルカメラを手にする機会は少なくなりました。

 

でも、レンズをのぞき込み、シャッターを切るという行為には、スマホとは少し違う時間の流れがあるように思います。

そんなことを考えていたとき、目に留まったのが「キヤノン IXY 650 m」という新しいデジカメでした。

2025年10月下旬に発売予定と知り、どんなスペックなのだろうと調べてみました。

コンパクトで頼もしい性能

「IXY 650 m」は、手のひらに収まるほどの小ささながら、約2,020万画素のCMOSセンサーを搭載しているそうです。

レンズは光学12倍ズームで、35mm換算すると25mmから300mmまでカバー。

旅先でふと見つけた遠くの塔や、夕暮れの空に浮かぶ鳥の姿も引き寄せて写せるのだと思うと、その小さなボディが秘める力強さに心惹かれます。

軽やかさと持ち運びやすさ

サイズは縦およそ28mm、横18.9mm、厚さはわずか4.9mm。

重さも146gほどと、旧モデルよりさらに軽くなったと紹介されていました。

バッグの片隅に忍ばせても気にならず、旅や散歩の途中で「今だ」と思った瞬間にさっと取り出せる。

ポケットに忍ばせた小さな箱が、ひとときの記憶を鮮やかに閉じ込めることができるのだと思うと、少しわくわくします。

デザインの落ち着きと機能のバランス

カラーはブラックとシルバーの2色。

どちらもシンプルで、日常の中に自然と馴染みそうです。

 

マニュアル操作は少なめで、「こだわりオート」や「クリエイティブショット」など、日常的に使いやすい機能が揃っているのも魅力のひとつ。

小さな機械が自分の代わりに光やシーンを読み取ってくれる、その安心感は忙しい日々にちょうどよい距離感だと感じました。

気になる点と想像する場面

ISO感度の上限は3200で、動画はフルHDまでとのこと。

 

最新機種によくある4K対応ではない点に物足りなさを感じる人もいるかもしれません。

けれど、その制限があるからこそ「光の加減を意識して撮る」という原点に戻れるようにも思えます。

 

夜の街を歩きながら、オレンジ色の街灯や遠くに浮かぶ月を、静かにズームして切り取る。

そんな風景を想像すると、むしろその素朴さが心地よく感じられました。

おわりに

まだ手に取ったことはありませんが、「キヤノン IXY 650 m」は小さなボディに宿る確かな力で、わたしたちの日常をそっと写しとる存在になりそうです。

手の中におさまるほどのカメラで、夕暮れの光や街角の陰影を記録する。

その行為そのものが、普段の生活を丁寧に過ごすことにつながるのかもしれません。

いつかこの小さなカメラで、自分の目に映る景色を記録してみたいと感じました。

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