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「書くこと」の哲学 ことばの再履修

書くことは、考えること。

そして、向き合うこと。

 

そう聞くと少し構えてしまうけれど、この本のタイトルを目にしたとき、わたしの中にあったもやもやしたものが、すっと言葉になった気がしました。

 

『「書くこと」の哲学 ことばの再履修』──講談社現代新書から刊行された、佐々木敦さんによる一冊です。

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タイトルのとおり、テクニックよりも「思考としての書く行為」に重きを置いた内容だそうで、何かを書こうとして立ち止まっている人にとって、そっと背中を押してくれるような本だと感じました。

言葉は、学び直せる

わたしたちは日々、ことばを使って生活していますが、ふだんの会話や書き言葉を、あらためて“再履修”するという視点はとても新鮮です。

日本語をまるで外国語のように見直すという著者の提案は、書くことに詰まったときの視界を変えてくれる気がしました。

型を決めずに、書きながら整える

「何を書くか決めてから書く」のではなく、「書きながら考える」。

この本では、そんな書き方の自由さと誠実さが語られているそうです。

 

完成された構成や論理を求める前に、書いてみること──それが思考そのものになる。

わたし自身も、文章を書いているうちに見えてくるものの大きさを、日々感じています。

書くことの倫理という視点

文章は、たとえ一人で書いていたとしても、他者と向き合う営みだと思います。

著者が本の最後で「書くことの倫理」に触れているというのはとても印象的でした。

 

技術ではなく、姿勢。

うまく書くことより、丁寧に書こうとすることのほうが、ずっと大切なのかもしれません。

“再履修”という優しいまなざし

このタイトルには、「書けない」わたしを否定しないやさしさがある気がします。

何かをやり直すことに対して、わたしたちはつい後ろめたさを感じてしまいますが、「再履修」と言われると、それはもう一度丁寧に学びなおすことであり、むしろ大人だからこそできることのように思えてきます。

書くことが、少しだけ近づく

紹介されている内容を通して、書くことが前よりほんの少し身近に感じられました。

読んでみたら「自分が“書ける人”になっている」と思える、という感想があったことも、素敵だなと思います。

 

「書くのが苦しい」と感じる日にも、「なんとなく言葉にしたい何かがある」と思った夜にも。

この本がそばにあったら、すこし心強い気がします。

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読書哲学,思考,言葉

Posted by なお