「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」――終わりのあとに続くもの
「絶滅」という言葉には、どこか冷たく閉ざされた響きがある。
けれど、その奥には、いつも“はじまり”が潜んでいる気がします。
2025年11月から国立科学博物館で始まった「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」は、そんな“終わりと再生”のあわいを描く展覧会のようです。
会場は上野公園の中。
古い樹々のざわめきの向こうで、地球の時間がゆっくりと逆流していくような展示が始まっています。
五つの絶滅が語る、生命の記憶オルドビス紀末、デボン紀後期、ペルム紀末、三畳紀末、白亜紀末。
『昭和16年夏の敗戦』から見えるもの
猪瀬直樹さんの『昭和16年夏の敗戦』は、日米開戦の直前に行われたシミュレーションを描いたノンフィクションです。
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昭和16年夏の敗戦 新版 (中公文庫 い108-6)
総力戦研究所に集められた若きエリートたちは、膨大なデータと議論を重ね、最終的に「日本は敗北する」という結論にたどり着きます。
しかし、その冷静な結論は現実の政治や軍部の意思決定には反映されることなく、歴史は大きな戦争へと進んでいきました。
若者たちが導き出した「必敗」の答えこの本の中心にあるのは、わずか20代から30代の若者たちが行った分析です。
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豚肉はいつから日本で食べられるようになったのか
普段何気なく食べている豚肉ですが、ふと「いつから日本で食べられるようになったのだろう?」と気になりました。
牛肉は明治時代に西洋文化とともに広まったイメージがありますが、豚肉の歴史についてはあまり意識したことがありませんでした。
調べてみると、豚は縄文時代にはすでに日本にいたそうです。
ただ、当時の豚は今のように家畜として飼われていたわけではなく、イノシシを家畜化したものだったとか。
確かに、今でもイノシシ肉は「ぼたん鍋」として食べられていますし、縄文人が豚を食べていたのも自然な流れなのかもしれません。