場面緘黙症――声の奥にある思い
誰かと話したいのに、声が出ない。
言葉を知っているのに、口が動かない。
場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)は、そんな「話せるのに話せない」状態が続く心の症状です。
家では笑いながら話せるのに、学校や職場では一言も話せなくなる。
周囲からは「恥ずかしがり屋」や「無口な性格」と見られることもありますが、本人の中では、緊張や不安が身体ごと固まってしまうほど強く働いています。
静けさの中にある“声”場面緘黙症の人は、決して言葉を失ったわけではありません。
家族や信頼できる人の前では、穏やかに会話がで ...
「スマホ時代の『眼』メンテナンス」 目の静けさを取り戻すために
スマートフォンの画面を長く見つめていると、目の奥がじんわりと重くなることがあります。
そんなある日、書店でふと手にとりたくなったのが、眼科医・栗原大智さんによる『スマホ時代の「眼」メンテナンス』という本でした。
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眼科専門医が教える最新知識 スマホ時代の「眼」メンテナンス
タイトルの言葉に、“今”をそのまま映しているように感じました。
スマホやパソコンが欠かせない毎日の中で、知らないうちに目が疲れていることに気づく瞬間。
この本は、そんな現代の生活を見つめ直すた ...
無印良品「神奈川のミルフイユ 清見オレンジ」に感じる、やわらかな時間
無印良品から発売された「神奈川のミルフイユ 清見オレンジ」という焼き菓子を見かけました。
神奈川県内の店舗でのみ販売されている、地域限定の商品だそうです。
箱の中には、清見オレンジを使ったクリームをサクサクのパイ生地で挟んだミルフイユ。
パッケージのシンプルさとともに、名前にある“ミルフイユ”という言葉が、どこか温かな響きを持っていました。
小田原の清見オレンジこのお菓子に使われている清見オレンジは、小田原市のあきさわ園で育てられたもの。
みかんとオレンジを掛け合わせた国産の柑橘で、みかんのやさしい甘さ ...
カシオ「GST-B1000D-1A」に感じる、時間の手ざわり
カシオのG-STEELシリーズのG-SHOCK「GST-B1000D-1A」は、ステンレススチールの重みと光沢が手元に落ち着いた存在感を添えています。
機能としては、タフソーラーによる充電、Bluetoothでのスマートフォンリンク、そして世界の都市に対応するワールドタイムなど。
けれど、そのどれもが誇示するためのものではなく、日常の中で静かに助けてくれる仕組みのように感じます。
機械と人のあいだG-SHOCKらしい耐衝撃構造はもちろん、回転ディスクや立体的な文字盤が生み出す奥行きにも惹かれます。
9時位置のブレードのような意匠は、まるでエ ...
日経平均株価、5万円台へ。数字の向こうにあるもの
ニュースで「日経平均株価が5万円を超えた」と聞きました。
長く景気の指標として耳にしてきたこの数字が、ひとつの節目を越えたことに、驚きよりもちょっとした安堵を覚えます。
目に見える“上昇”という言葉の奥に、いくつもの動きが重なっているのだと思います。
報道によると、背景には円安の進行やアメリカ市場の好調、そして米中の貿易関係の改善などがあるようです。
国境を越えて影響し合う経済の流れは、数字の波のように静かに、しかし確実にわたしたちの生活の下を流れています。
「区切り」という名の通過点5万円という数字は ...