古内一絵『女王さまの休日―マカン・マラン ボヤージュ』に感じる、旅の余韻
本を開く前に、タイトルの「女王さまの休日」という言葉に少し心が和みました。
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どこか自分の中にもある「休み方を忘れてしまった誰か」を思い出させるようで。
古内一絵さんの新作は、人気シリーズ「マカン・マラン」の続編として、開店十周年を迎えた物語のその先を描くのだそうです。
“マカン・マラン”という静かな場所
シリーズを通して、夜ごとに人が集い、食を通して心を癒やす小さな店「マカン・マラン」。
そこに流れていたのは、日常の延長線上にある小さな奇跡でした。
今回の新作では、その店が節目を迎え、主人公のシャール、ジャダ、さくらが台湾へと旅に出る――
そんなあらすじが紹介されています。
旅先で出会うのは、人、食べ物、そして土地の記憶。
ページをめくる前から、異国の空気や屋台の匂い、古い石畳の冷たさまで想像してしまうのは、このシリーズ特有の“空気感”のせいでしょうか。
きっと今回も、言葉のひとつひとつが読む人の心をやわらかく包み込むのだと思います。
「終わりなんかじゃない」という言葉
公式サイトには、こんな一文が添えられていました。
「終わりなんかじゃない。あたしの旅は、まだ始まったばっかりだ!」
人生のどこかで、自分もまたその言葉を必要としてきた気がします。
何かを手放すとき、あるいは日々に変化が訪れたとき、“続きがある”と信じられることが、どれほど心の支えになるでしょう。

たとえば、日常の中で少し疲れてコーヒーを淹れるとき、ページのない物語がふと頭をよぎることがあります。
この作品が描こうとしているのは、そんな「暮らしの中の旅」なのかもしれません。
おわりに
『女王さまの休日―マカン・マラン ボヤージュ』は、2025年10月21日に中央公論新社から刊行とのこと。
シリーズを追いかけてきた人にも、初めて手に取る人にも、新しい扉を開いてくれる一冊になりそうです。
その題名の“休日”という響きに、心の奥で小さな風が吹いたような気がしました。
どんな人にも、休むこと、立ち止まることが許される――
そんな優しさが、この本の中にも流れているように思います。
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単行本 古内 一絵 中央公論新社サイコウノアフタヌーンティーノツクリカタ フルウチカズエ 発行年月:2021年04月20日 予約締切日:2021年04月19日 ページ数:280p サイズ:単行本 IS
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中公文庫 古内一絵 中央公論新社ギンイロノマーメイド フルウチカズエ 発行年月:2018年09月21日 予約締切日:2018年09月20日 ページ数:352p サイズ:文庫 ISBN:97841220
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※商品画像はイメージや仮デザインが含まれている場合があります。帯の有無など実際と異なる場合があります。著者古内一絵(著)出版社中央公論新社発売日2025年10月ISBN9784120059568ページ
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