引き寄せの法則を全部やったら、効きすぎて人生バグりかけた話
願いを強く思えば現実になる――そんな言葉は、どこか夢のように響きます。
本当にそうなら、人生はどれほど軽やかになるのだろう。
そんな問いかけから始まるのが、角由紀子さんの著書『【PR】引き寄せの法則を全部やったら、効きすぎて人生バグりかけた話』です。
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「効きすぎる」体験談
著者は長年、瞑想や断食、アイソレーションタンクなど、引き寄せに関わるあらゆる方法を試してきたそうです。
その結果、昇進や臨時収入、思いがけない出会いなど、次々と願いが形になっていくという経験を重ねていきます。
けれどその流れは、幸福と同時に「違和感」も運んでくる。
思い通りに進むはずなのに、なぜか心が追いつかない。
その感覚が、読み手に妙な現実味を与えます。
光と影を映す鏡
引き寄せの法則は、単に夢を叶える道具ではなく、人の内面を映し出す鏡のように感じられます。
欲望を次々とかなえることは、幸せに近づくようでいて、逆に「もっと」と求め続ける心を育ててしまうのかもしれません。
その視点は、現代の消費社会とも重なります。
手に入れるたびに心が軽くなるのではなく、次の欲望を呼び起こす。
そんな連鎖の中に立ち止まることの難しさが描かれているように思いました。
残される問い
願いが叶うのは、果たして幸福そのものなのか。
それとも、叶うことで見えてしまう“心の影”こそが本質なのか。
本を通じて語られる出来事は、不思議な余韻を残します。
目の前の出来事を偶然と受け止めるのか、必然と考えるのか。
その解釈の違いが、人生の景色をがらりと変えてしまう――そう思うと、日常の一瞬一瞬にも、静かな深みが潜んでいるように感じられます。
おわりに
願いと現実の境界は、思っているよりもずっと曖昧で、心の在り方に揺さぶられながら形を変えていくもの。
この本の存在を知ることで、自分の中の「本当に求めているもの」を少しだけ見つめ直すきっかけになるのではないでしょうか。